
オス山羊の立派な角が引っかかってやぶれてしまったズボン。破れるのは日常で、薪に引っかかったり、山の中で枝につかまれたり。
破れても捨てないで直す。ちくちく。ちくちく。そもそもお気に入りだから、直していて、直すとさらに愛着が湧いてしまう。そんな風にやってるから、いつまで経っても捨てるときがこない、
ちくちくして、キルティングのような場所が増えてきたら。防空頭巾にのようになってきた、と独り言を言ったら、隣で娘がボソッと、強化されていい。と言った。その昔、破れてなくても、ちくちくと縫いまくって、生地を厚くしたそうだし、背中や、見えないところに、ちくちくと刺繍を施し、お守りとしたそうだ。
時間が紡いで織り成して、お守りになるなんて、なんと粋なことか。貧乏精神も貧乏神!のご加護である。